西洋ミツバチの飼育にあたって、最低限どの位のコストが掛かるか総額を計算してみました。 これから西洋ミツバチを飼育してみようと考えている方は参考にしてください。

①西洋ミツバチの購入費

まずは、西洋ミツバチの購入費からです。 西洋ミツバチは集団で生活しており、通常は群単位で購入します。 この最初に購入するミツバチ群の事を種蜂と呼んだりします。

ミツバチは農作物と同じように天候に生育が大きく左右されるので時価での販売が多いですが、標準巣箱(巣枠が9~10枚入る)と3枚有王群のセットで35000円もあれば購入できるでしょう。

3枚有王群とは、上の写真位の規模のミツバチ群です。 巣枠が3枚なので3枚群と言います。また、有王群とは「女王蜂が居る群」の事を言います。対照的に「女王蜂が居ない群」の事は無王群と言います。 3枚有王群は、輸送用の小さな巣箱に入れられて送られてくる事も多いです(写真の巣箱は段ボールです)。

標準巣箱とは巣枠が10枚入る物を言います。 ミツバチが増えてきたら、大きな標準巣箱にミツバチ達を移し替えます。

②巣礎枠の初期購入費

西洋ミツバチの巣の基になる巣礎枠は7枚購入で計算しました。3枚有王群と足せば標準巣箱(巣枠が10枚入る)に全部入ります。 また、10枚群なら採蜜群や越冬群として使えます。 巣礎枠1枚700円とすると合計4900円掛かります。 ※巣礎枠はミツバチが増えれば増えるほど沢山必要になる養蜂道具です。

巣礎枠は自作すると300円位で作れますので、西洋ミツバチの飼育に慣れてきたら自作してみましょう。 巣枠組立てはこちらのページを参照してして下さい。



養蜂作業に必要な道具の購入費

西洋ミツバチの飼育作業に最低限必要な道具類は、「燻煙器 1500円」・「ライター 100円」・「ハイブツール 1000円」・「面布 1000円」・「ゴム手袋 500円」・「長袖長ズボン 3000円」などです。 その他の養蜂道具は有れば便利ですが、無くても最低限の養蜂はできるのでここでは除外しました。 ※本当に最低限の事しかできません。

養蜂道具類の詳しい説明は、下記のページを参照して下さい。

①養蜂作業で使う最低限の道具  ②通常の養蜂作業で使う道具や服装

総額の計算

  • 標準巣箱+3枚有王群         価格:35000円
  • 巣礎枠(7枚購入 700円/1枚)    価格:4900円
  • 安物燻煙器                 価格:1500円
  • ライター                   価格:100円
  • 安物ハイブツール             価格:1000円
  • 安物面布                  価格:1000円
  • 安物ゴム手袋                価格:500円
  • 安物ジャージ上下             価格:3000円
  •                     合計金額:47000円

上記の計算結果を基にすれば、総額4.7万円で西洋ミツバチの飼育が始められます。

西洋ミツバチの年間維持費

西洋ミツバチを何年も継続して飼育するには、餓死予防の餌や天敵対策にお金が掛かります。この基本的な維持費をケチるとミツバチが全滅する可能性が非常に高くなるので・・・ケチらないでください。

  • 餌代           1200円/年 (一カ月に砂糖500g給餌 ※砂糖1kg200円の場合)
  • ダニ駆除剤       1600円/年 (アピバール 1回800円 1群当り年2回使用)
  • スズメバチ捕獲器   1500円/年 (捕獲器6000円 4年使用として年賦計算)

1群を約4300円で1年間維持できそうです。 ※養蜂している地域により維持費は変動します(気候・蜜源植物数・天敵の有無)。

他のペットとの比較

西洋ミツバチは、犬・猫と比べると購入費や維持費は安いです。 ただ、犬や猫と違って人に全く懐きませんし飼育する場所が問題になります。

西洋ミツバチを上手く飼育しているとハチミツが沢山採れたり、ミツバチがどんどん増えていきます。 蜂蜜やミツバチ自体に需要があるため、それらを売る事で小遣い稼ぎになる事もあります。

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