デマリーメソッドとはGeorge Demareeさんが今から100年以上も前に開発した養蜂テクニックの一つです。 この方法の主な効果は「強群の分蜂熱を一時的に抑える」ことです。
デマリーメソッドの主なメリットは下記になります。
デマリーメソッドの主なデメリットは下記になります。
デマリーメソッドのコア技術は、巣箱~継箱内で「幼虫・蛹が大量の巣脾枠+若いミツバチ」と「外勤蜂+女王蜂」に分ける事です。 これは分蜂と同じ現象を、巣箱~継箱内で人為的に行うに等しいです。 文章では解らずらいので下記の図を参照下さい。
図の説明: 赤枠は幼虫・蛹が大量の蜂児枠、黄枠は貯蜜枠、白枠は巣礎枠or空の巣脾枠です。
巣箱~継箱の内部をこのように構築することで、最上段の継箱には幼虫・蛹とそれをお世話する若いミツバチが集まり、最下段の巣箱には女王蜂と外勤蜂が集まります。最上段の継箱部分には変成王台が作られるので、次の内部検査時に全て潰してください。
情報元:http://www.dave-cushman.net/bee/demaree.html
他の参考記事: An Apiary Guide to Swarm Control~分蜂制御~
ツークインハイブ(和名:ニ母ニ段養蜂)とは、2つの有王群を合同し1つの巣で飼育する養蜂テクニックです。一般的な養蜂道具を使用したツークインハイブは、巣箱1個・継箱2個・隔王板2枚を使い、同じ巣内にいる女王蜂同士が絶対に接触できないようにして飼育します。
ツークインハイブ用の厚みのある特殊な隔王板を使うと継箱や隔王板を省略できます。下記の写真は自作したツークインハイブ用の隔王板になります。1.2mm厚のコンパネに穴を開け、穴の両サイドにプラスチック隔王板を貼っています。
ツークインハイブは主に、強群の上部に弱群を配置し保温熱や働き蜂を共有させ弱群の増勢を助けたり、とても大きな採蜜群を作る際に利用されています。 ただ、管理が面倒なのかあまり利用されてないようです。
説明:1.まず、有王群①の巣箱の蓋を外し新聞紙を敷きます。新聞紙はミツバチが食い破りやすいようにハイブツールで少し傷を付けておきます。 2.新聞紙の上に隔王板と空の継箱①を乗せます。 3.継箱①の中に巣礎枠(巣脾枠でも可)を詰めます。 4.継箱①の上に2枚目の隔王板を乗せ継箱②を乗せます。 5.継箱②の中に有王群②を入れて蓋をします。 6.新聞紙合同の要領で2群が新聞紙を食い破り合同します。
説明:1.まず、有王群①の巣箱の蓋を外し特殊隔王板を乗せます。 2.継箱を乗せます。 3.継箱に有王群②を入れ蓋をします。継箱には巣門があり有王群②はそこから出入りができます。
2母2段群を作る際、特殊隔王板を使用すると巣の構造がシンプルになります。
その他にも、色々な変化形の2王群用の巣箱・継箱・隔王板の組み方があります。 どの方法も女王蜂フリーの空間(働き蜂は通行可能)を作るのがコツになっています。 ツークインハイブ用の特殊隔王板は「厚み」で女王蜂フリーの空間を確保しています。
参考動画: Dual Hive
参考動画: ニ母八段養蜂 巣箱が高過ぎます。
参考動画: ニ母ニ段養蜂用の特殊隔王板
情報元1: A Hive With Two Queens
情報元2:Two queens, one hive