ここでは遠心分離機を使った蜂蜜の搾り方を説明します。 遠心分離機があれば、採蜜する貯蜜枠が多くても効率良く作業ができます。
蜂蜜を沢山搾るという事は、遠心分離機で搾った蜂蜜を入れる大きな容器も別途必要です。 そして、大量の蜂蜜を濾過する際に多くのゴミ(巣の切れ端等)が出ます。 ゴミは濾過器が詰まる原因にもなるので、1次濾過(荒い濾過)と2次濾過(細かい濾過)に分けた方が効率が良いです。
最低限必要な物:
①:採蜜用の遠心分離機。使う前日に綺麗に洗い、乾かしておきましょう。 ②:貯蜜枠の蜜蓋を取る道具。 通常の包丁・蜜蓋ナイフ・スクラッチャーなど。 ③:1次濾過用の濾過器(ステンレス網等)。 濾過器が大きいほど、濾過速度が早くなります。ダイソーなどに安く売っています。 ④:1次濾過した蜂蜜を入れる容器。 ここでは20Lの水専用ポリタンクを使用。 ⑤:2次濾過用のガーゼなど。 目の細かい物ほど、小さな不純物を取り除けますが、濾過速度は遅くなります。 ガーゼは1次濾過で使用したステンレス網の上に敷いて使います。 ⑥:2次濾過した蜂蜜を入れる容器。 ここでは20Lの水専用ポリタンクを使用。 ⑦:ハチミツが付いた道具を置くタッパー等、ゴミ袋、蜂蜜を掃除するための水道水。 |
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蜂蜜を搾る場所は、養蜂場から遠い程、斥候蜂に発見されずらくなるのでおススメです。 蜂蜜を搾っている場所を斥候蜂に特定されてしまうと、時間が経つにつれ大量のミツバチが蜂蜜を吸いにやって来て採蜜作業の邪魔になります。
遠心分離機は使用中に多少揺れるので、地面がしっかりしている場所に置きましょう。 |
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遠心分離機と1次濾過のステンレス網+蜂蜜を貯める容器の準備ができたら、貯蜜枠から蜜蓋を剥がす作業になります。
蜜蓋はナイフ等で切り取ります。 個人的にはスクラッチャー(左写真)が、使いやすいと感じます。 |
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スクラッチャーで蜜蓋を外している様子です。
蜜蓋を取る作業は面倒です。 |
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貯蜜枠数が多くなると、蜜蓋のゴミも沢山でます。作業中に出るゴミを入れる袋も用意したほうがよいです。
採蜜作業中は、あちらこちらに蜂蜜が付きます。 付着した蜂蜜を除去するための水道水(ホース付き)が近くにあると大変便利です。 |
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蜜蓋を除去した貯蜜枠を、遠心分離器に配置します。 | |
遠心分離機をゆっくり回し蜂蜜を巣房から取り出していきます。 初めから遠心分離機を早く回し過ぎると、貯蜜の重さで本体が激しくガタガタ揺れ転倒の原因になるので注意して下さい。
蜂蜜が抜け貯蜜枠が軽くなれば、高速回転させても遠心分離機が揺れにくくなります。 |
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遠心分離機の底に蜂蜜が少し溜まったら、遠心分離機下部の蓋を開け蜂蜜を容器に移していきます。
蜂蜜を容器に落とす際に、ステンレス網で大きなゴミを除去します。蜂蜜が濾過器から漏れる事があるので、蜂蜜を容器に落とす際は目を離さないほうが良いです。 濾過器は、ゴミが溜まると目詰まりし、蜂蜜を濾す効率が悪く成ります。濾過機内にゴミが沢山溜まったら除去しましょう。 |
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1次濾過(荒い濾過)が終わった蜂蜜です。 この状態でも食べる事は出来ますが、まだハチミツ内部に小さなゴミがあり見た目が悪いです。
2次濾過(細かい濾過)は、濾過に時間が掛かるので室内で行った方が良いでしょう。 |
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専用の蜂蜜濾過器が無い場合は、蜂蜜をゆっくり濾過する形になります。非加熱で濾過する場合は、半日は掛かります。
蜂蜜を温めると粘度が減り、濾過速度が上がります。 35℃位までなら、蜂蜜を温めても問題ないでしょう(巣箱内部が35℃位ある為)。 水専用容器は、容器から蜂蜜を出せる量を調整できるため、ほぼ自動で濾過ができます。 下の2次濾過(ガーゼ)に少しづつ垂らし濾過しています。 |
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2次濾過中の蜂蜜です。ガーゼに小さなゴミが引っかかっているのが見えます。
専用の濾過器(加熱・加圧・減圧等で出来る)が無い場合は、このような原始的な濾過になります。 この方法でも十分綺麗に蜂蜜を濾過できるので、焦らずゆっくり濾過して下さい。 |
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2次濾過が終わった蜂蜜です。濾過直後は小さな気泡が見られますが、時間が経てば透明な蜂蜜になります。 |
使い終わった遠心分離機は、水を強く当て内部の蜂蜜を全て溶かし落としてから乾燥させます。 保管中に放置していると、埃を被るので大きな袋等を上から被せて保管しましょう。
採蜜用の遠心分離機は、中国通販を利用すると国内業者から買うより安く購入できます。 自分が中国通販(Aliexpress)から遠心分離機を購入した時の記事はこちらになりますので参考にして下さい。