ここではお金が掛からない蜂蜜の搾り方(少量向け)を説明します。貯蜜枠が1~3枚位までなら、ここで説明する方法で十分対応できます。 流石に何十キロも蜂蜜を搾り濾過するには、遠心分離機や大きな濾過器を使わないと大変な作業になります。
遠心分離機は高価で保管にも場所をとります。使用頻度も年に1~2回程度なので、初心者の方は遠心分離機を焦って買う必要はありません。養蜂に慣れてきて、貯蜜枠が沢山取れるようになってから買いましょう。
準備する物 ・包丁 最低限必要な物はこれだけです。全て100円ショップで揃える事ができます。作業を始める前に、ビンと漏斗を綺麗に洗って水気を切っていて下さい。 |
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漏斗とガーゼ 写真の様に漏斗にガーゼを取り付けて下さい。このガーゼ内に貯蜜枠を握りつぶしながら、蜂蜜を垂らして濾過させます。 ガーゼは綿100%のを使用して下さい。漏斗にセットする時は、ガーゼを2~3枚重ねてからゴムで固定して下さい。(画像参照) |
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加工した漏斗をビンに乗せる 写真の様に漏斗をビンに乗せて下さい。濾過された蜂蜜はビンの中に落ちていきます。 |
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手袋をする 素手で握りつぶしても良いですが、衛生面を考えると手袋(臭いが無いポリエチレンタイプ)をした方が良いでしょう。 間違って子供用の手袋を買ってしまい・・・パツパツになっています。 |
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貯蜜枠の前処理 貯蜜枠に、花粉巣房や育児巣房がある場合は、包丁で切り抜いて下さい。必要な所は蜂蜜が溜まっている所だけです。 一般的に、貯蜜枠一枚から1~2kg前後の蜂蜜が搾れます。 |
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包丁を使い、こんな感じで貯蜜枠から蜜巣を切り取ります。 | |
巣を切り取る際に、多少ハチミツが垂れますが気にしないでください。 ロス無く全てのハチミツを回収するのは不可能です。
巣の切り取は、針金に沿って切ると良いでしょう。 |
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切り取った蜜巣を漏斗の上で握りつぶし、ハチミツを漏斗内に垂らします。 漏斗が小さすぎると、握りつぶして垂れてくるハチミツを漏斗内に落とすのが難しいので、なるべく大きめの漏斗を買いましょう。そして漏斗が大きい方が濾過面積も広くなり、濾過速度も上がります。 |
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ガーゼで濾過されたハチミツは、少しづつビンに溜まっていきます。気温が高いと蜂蜜の粘度が低いので、早く濾過が終わります。 濾過時の注意点は、ハチミツが自然に垂れてくるのを待つ事です。人為的に圧力を掛けて濾過を早めると、蜜蝋など不純物混入の原因になります。 |
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蜜巣の搾りカスは、蜜蝋を作る時に使えます。捨てずに冷凍保存しときましょう。 | |
ゆっくりですが、ハチミツは溜まっていきます。ビン内のハチミツが濁っているのは、小さな気泡が含まれているからです。時間が経てば、気泡は表面に上がってきて、ハチミツは透明になります。 | |
ビンにハチミツが沢山溜まったら、漏斗を外しフタをして完成です。 | |
貯蜜枠からハチミツを全て搾りとるのではなく、画像の様に上部だけ残しミツバチに与えるとまた巣を再生してくれます。 |