西洋ミツバチの養蜂で使う規格巣枠には、ラ式とホ式の2種類があります。この2種類の巣枠の違いや特徴を説明致します。
これがラ式巣枠です。 | |
これがホ式巣枠です。 | |
ラ式とホ式の違いは、写真の巣枠部品のビースペーサーの有無になります。 ビースペーサーとは、巣枠間の距離を一定にする重要な部品です(狭すぎても広すぎてもダメ)。
他の部品の寸法は同じです。 |
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ラ式巣枠の特徴:
ラ式巣枠にはビースペーサーが無いので、三角コマ等のビースペーサーを取り付けなくてはなりません。 |
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ラ式巣枠の特徴:
ラ式巣枠によく使われる三角コマの寸法です。三角コマを利用した場合のビースペースは12mmになります。 |
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ラ式巣枠の特徴:
三角コマを利用した場合の巣枠同士が接触する面積です。三角コマは巣枠と接触する部分が角ばっているため、接触面積はとても小さいです。 |
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ラ式巣枠の特徴:
このような感じで巣枠同士が接触します。巣枠同士の接触面積が小さいので、巣枠同士がプロポリスでくっ付けられにくいです。 また、内部検査中に巣枠間でミツバチを潰す事が少なくなります。 ラ式巣枠の欠点は、別途ビースペーサーを取り付ける必要がありホ式と比べ組立て工数が多い事です。 また、巣箱内で巣脾枠を反転させるときに三角コマが邪魔になる事があります(他の巣枠の三角コマと重なる)。 巣枠同士の接触面積が小さい為、巣箱を移動させる時の横揺れに弱いです(ホ式と比較した場合)。 |
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ホ式巣枠の特徴:
ホ式巣枠部品には、予めビースペーサーになる部分があります。 その為、ラ式のように別途ビースペーサーを取り付ける必要はありません。 |
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ホ式巣枠の特徴:
ホ式のビースペースは片側で6㎜です。両側を合わせると12㎜になります。 |
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ホ式巣枠の特徴:
ホ式はビースペーサーの面積が広いです。 巣枠同士の接触面積が広いので、巣箱を移動させる時の横揺れに強いです(ラ式と比較した場合)。 |
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ホ式巣枠の特徴:
巣枠同士の接触面積が広く、その隙間にプロポリスを付けられると巣枠同士を引き剥がすのに手間が掛かります。 また内部検査中に巣枠間でミツバチを潰す事が多くなります。 ホ式巣枠のビースペーサー部分にはプロポリスが徐々に溜まっていきます。時々ハイブツールでプロポリスを削らないと、どんどんビースペースが広がっていく傾向にあります。 |
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私は組み立て工数が少ないホ式を主に使っています。 |
どちらの巣枠を使ってもミツバチの増え方は変わりません。お好きな方を使ってください。