プロポリスとは、ミツバチが主に植物の新芽や蕾などから集める抗菌作用のある粘着性の物質です。ハチミツと違いミツバチが集める量が少ないので貴重です。
通常、プロポリスは巣箱の隙間・巣枠の隙間を埋めるようにミツバチが塗り付けていきます。 一般的な巣箱なら、換気口の網部分にプロポリスが良く溜まります。写真では左上の方に少し付いています。 |
|
何カ月もすると、網部分がプロポリスで完全に覆われます。 |
|
網部分にプロポリスが沢山溜まったらハイブツールで削り取ります。
網を外せるなら、網ごとエタノールに漬けプロポリスを抽出する事もできます。 |
|
他の方法としては、巣枠の上に板などを乗せておくと、巣枠と板の間の隙間を埋めようとプロポリスが溜まっていきます。 |
|
巣枠側には、こんな感じでプロポリスが溜まります。 |
|
板側には、このようにプロポリスが溜まります。 |
|
巣枠や板にくっ付いてるプロポリスをハイブツールで削り集めます。 網から集めるより、こちらの方が作業効率が良いです。 |
|
巣箱の蓋の隙間に置かれたプロポリスです。 ミツバチは隙間を全て埋めず、換気口のようにしています。 |
上記の二つのプロポリスの集め方を知っておけば、趣味の範囲では問題無いでしょう。
新垣養蜂園様から、集めたプロポリス塊はエタノールで有効成分を抽出すると聞きましたので、試しにエタノール抽出をやってみました。
集めたプロポリスは、色々な不純物が混じっています(毛のような物は麻です)。プロポリスは水に溶けないので、エタノールを使い有効成分を抽出します。 |
|
たまたま持っていたエタノール(99.5% 実験用)を使用しました。
注意: 写真の無水エタノール(実験用)には、ベンゼン等人体に良くない物質が混じっている事があります。 抽出に使用するエタノールは、特級エタノールか醸造アルコールを使用して下さい。 |
|
プロポリス塊をプラスチック容器に入れました。 |
|
エタノールを入れました。エタノールが揮発して臭かったので、作業をする際は部屋を換気した方が良いでしょう。 プロポリス10gに対してエタノールを70g入れました。 |
|
プロポリスが塊だと溶けずらいので、ピンセットで解しました。 なかなか硬いです。 |
|
こんな感じになりました。黄緑色の液体です。 |
|
別の容器に綺麗な布を被せて、溶かしたプロポリスを上から垂らし布で濾過しました。 |
|
濾過後の残りカスです。この残りカスは捨てて下さい。 使用した容器に薄くプロポリスが付着して取れない時は、エタノールで洗浄してください。 プロポリスが付着した容器の洗浄が非常に面倒だったので、プロポリスを抽出する際は使い捨て容器の使用を推奨します。 |
|
濾過したプロポリス溶液です。これで液体プロポリスの完成です。市販さてれいるプロポリスは、エタノールを揮発させ粘土状にした物が多いようです。 | |
試験用のチューブに小分けしてみました。濃度が高いエタノールは殺菌力があるので、保存は常温でも大丈夫だと思います。ただし、遮光はしたほうが良いと思います。 液体プロポリスの飲み方等は、市販の液状プロポリス製品を参考にしてください。 |
プロポリス抽出に使う特級エタノール・醸造エタノールはお近くの試薬会社へ問い合わせれば入手可能です。また、泡盛などのアルコール度数が高いお酒でも抽出できると思います。