2023年4月:今まで色々なダニ駆除を行ってきましたので、各駆除方法の個人的感想を記載致します。
①アピスタンやアピバールは、正しく使えばダニを殆ど駆除できます。設置も簡単で且つ安全です。問題点は薬が高価な事です。
②ギ酸は低コストでダニを減らせます。ギ酸だけでも群のダニ数を抑えて蜂を増やすことが出来ます。問題点は、ギ酸の扱いが難しいという所です。その為、ギ酸の投与量や取り扱い方法を勉強した方が良いです。
③チモバール(チモール)は、ダニを減らせます。 問題点は、高コスト且つ養蜂場が歯磨き粉のような匂いで覆われます。
④シュウ酸(煙)は、低コストでダニを穏やかに減らせます。シュウ酸(煙)はミツバチに害が少ないのも良いです。問題点は、専用の道具(煙発生器・ガスマスク)が必須です。
⑤ダニカット乳剤など:ダニカットはアミトラズを含んでいますのでアピバールと同様にダニに効果があります。ただ、ミツバチへの使用は禁止されているので使用してはいけません。
以下は、主に海外養蜂家が発信してるミツバチヘギイタダニ対策(動画)です。 日本語の動画は有りませんが、簡単な説明を付けたので動画みるだけで意味は解ると思います。代表的なダニ駆除薬であるアピスタンやアピバールは巣にセットするだけなので動画は省略しました。
粉砂糖(パウダー状の物)をミツバチに振りかけてヘギイタダニを落とす方法です。ミツバチから落ちたダニは巣箱の底に溜まります(この方法でヘギイタダニの寄生率を調べる事もできます。) 粉砂糖が微妙に高いので薬品フリーを望む人以外には向いていないと思います。
ダニはミツバチから落ちただけでは死なないので、落としたダニの処理も必要になります。
蜂児枠を保温箱に入れ特定の温度(ヘギイタダニは死ぬがミツバチの幼虫は死なない)で処理し、巣房内部のダニを熱死させます。 ただ、大群を所有してると蜂児枠がどうしても多くなるので、手間の掛かるこの方法では全群の熱処理は厳しいかもしれません。
シュウ酸を燻してヘギイタダニを駆除する方法です。シュウ酸をガスバーナーで炙っている人もいましたが、動画の方はバッテリーを使っています。 自分は、ヘギイタダニ駆除にシュウ酸かギ酸のどちらかを使おうか悩みましたが、ギ酸ほうが安かったのでギ酸にしました。
お馴染みのギ酸を利用したヘギイタダニ駆除の動画です。 ギ酸パテという物を大手養蜂園が販売していますが、脱脂綿などにギ酸を染み込ませて使用しても同じように効果があります。
ホップが原料のヘギイタダニ駆除剤です。植物由来の成分(アロマオイル等)を使った駆除方法は他にも色々あります。
ヘギイタダニがオス蜂蛹に好んで寄生する性質を利用したヘギイタダニ駆除方法です。 オス蜂の蛹を除去したり、トラップ用のオス蜂巣房にダニを引き寄せ、オス蜂の蛹ごとダニを熱で殺します(mite zapper)。 個人的には、オス蜂蛹に傷を付けてダニの子供を駆除する方が楽なので良いと思っています。
西洋ミツバチの脅威になっているミツバチヘギイタダニに関しては、現在も新しい駆除方法が研究され続けています。