外から見えるミツバチの活動を紹介する前に、巣箱内のミツバチの活動を簡潔に説明します。 ミツバチは巣箱内で主に子育て(蜂児を保温したり餌を与える)をしています。 他には巣作り・花蜜の濃縮・巣箱内部の掃除を行います。
外から見えるミツバチの主な活動は花蜜・花粉集めです。 他には、特定の時間・時期に起きる活動があります(後ほど紹介)。 外から見えるミツバチの活動は晴れている日に良く観察できます。 曇りや雨だと巣箱に引き籠り外部での活動をしない事が多いです。
分蜂の開始 分蜂は、晴れた日の午前中に起きやすいです。 ミツバチが一斉に巣箱から飛び出し、巣箱の周りを旋回しながら昇っていきます。 中群が分蜂した時の動画(AVI形式)注意:動画はダウンロードに少し時間が掛かります。 写真提供者:愛媛県の山内様 |
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巣箱の上空を旋回中の分蜂群 強群の分蜂は大迫力で、巣箱から半径10mはハチだらけになります。 分蜂は、群の約半分の働き蜂と女王蜂が元巣を離れます。 |
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巣箱の上空を旋回中の分蜂群② 分蜂時は一時的に巣箱周囲が蜂だらけになるので、住宅地でミツバチを飼育している方は出来る限り分蜂させないようにしましょう。 写真提供者:愛媛県の山内様 |
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蜂球になる 巣箱から飛び出し上空を旋回したミツバチ達は、近くの木等に集まり蜂球になります。蜂球の大きさは小さい物で野球ボール位、大きい物ではバスケットボール以上になります。 |
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分蜂の開始から分蜂群の移動まで: 分蜂開始から蜂球までに掛かる時間は20分位です。 分蜂群は、蜂球になっている間に新しく巣を作る場所を探し、良い場所が見つかったら集団で移動します。 蜂球になっている時間は数時間~数日です。 分蜂が起きやすい時期は、花が多くミツバチの増勢が上がる春と秋になります。 |
分蜂は一番ダイナミックな外での活動になります。
時騒ぎ 時騒ぎは、晴れた日の正午前後に起きやすいです。 働き蜂が巣箱から大量に飛び出してきて、巣箱出入り口付近を頭を巣箱に向けながら飛びまくります。その後、巣箱の上空を旋回しながらどこかに行きます。 強群の時騒ぎは、初動が分蜂と似ている為ビックリします。 時騒ぎは、若いハチの巣箱の位置記憶・排泄の為の飛行等・・・色々な説がありますが詳しくは解っていません。 |
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弱群の時騒ぎを撮影してみました。 これが正常時です。3~6匹位の働き蜂が出入しています。 動画(AVI形式) |
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時騒ぎ時は、弱群でもこのように多くの働き蜂が巣門前を飛びます。 動画(AVI形式) |
時さわぎは分蜂よりは劣りますが、ミツバチ達のダイナミックな外での活動です。
女王蜂の交尾飛行: 女王蜂の交尾飛行は、晴れた日の午後に起きやすいです。 未交尾女王蜂は、お伴蜂数匹を連れ交尾飛行に出かけます。 飛行中にオス蜂と交尾すると、女王蜂は有精卵を産めるようになります。 女王蜂は群に1匹しか居ないので、交尾飛行に行く様子を見るのは難しいです。 |
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女王蜂の交尾飛行2: 未交尾女王蜂群を午後に内検してると、巣箱に下に小さな蜂球を見かける事があります。 この蜂球の中には女王蜂が居る事がありました。 交尾飛行から戻ってきた直後なのかは解りませんが、交尾に成功してる事が多いと感じがします。 |
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雄蜂の交尾飛行: オス蜂の交尾飛行は、晴れた日の午後に起きやすいです。 オス蜂は数が多い為、交尾飛行に行く様子を簡単に見る事ができます。 女王蜂と交尾出来なかったオス蜂は、また巣箱に戻ってきます。 幸運にも女王蜂と交尾出来たオス蜂は交尾直後に死んでしまう為、巣箱に戻ってきません。 |
大量のオス蜂が交尾飛行に向かう姿は迫力があります。
ミツバチ達は暑くなってくると巣門付近を撥水加工し始めます。 撥水に使われる材料はプロポリスです。 撥水加工された場所は、水が掛かっても板に水が染みません。
基本的に、ミツバチ達は自分が使う場所には薄くプロポリスを塗ります(プロポリスには抗菌作用もあります)。 プロポリスの使われ方について詳しく知りたい方は、こちらのページを参照して下さい。 |
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撥水加工中のミツバチの様子です。頭を地面側に向け、板を舐めながら上下に細かく動きます。 集団で作業している事が多いです。 | |
蜂が広がっている場所(赤線部分)では、巣箱外でも蜂の字ダンスを観れる事があります。 |
この巣門付近の撥水加工作業は冬には殆ど見られません。 その理由は・・・あくまで個人的な推測ですが、夏は暑くて巣門付近に屯する事が多いので、自分たちが使う場所を整備しているのだと考えています。