一時期、ミツバチが増え過ぎて管理能力の限界を超えた時期がありました。管理されないミツバチは分蜂したり、無駄巣を沢山作ったり等で後処理が大変です。 ミツバチ達が養蜂家の管理能力を超えないように、働き蜂を増やさない方法・穏やかに増やす方法を考えました。
①ミツバチに餌(砂糖)を与えない ミツバチに餌を与えないでください。 与える餌が少ないと働き蜂が増えるスピードが遅くなります。 ただ、貯蜜が全く無いとミツバチが餓死する事があるので、群の貯蜜量を観ながら餌量を調整します。 この方法は蜜源が豊富な地域だと通用しません。蜜源が豊富な地域では、砂糖水を沢山与えて巣房を蜂蜜で埋めてしまう方法が有効です。 |
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②女王蜂を隔王籠に入れる 女王蜂を隔王籠に入れてしまえば、巣房に卵を産めません(卵産めない=働き蜂増えない)。 女王蜂は隔王籠の中に卵を産む事があるので、掃除役として働き蜂も3匹位入れとく良いです。 女王蜂の餌は隔王籠の隙間から働き蜂が与えるので心配ないです。 女王蜂を隔離すると変成王台が作られます。内部検査する時は、王台が作られてないか慎重にチェックしましょう。 蜂が増える流蜜期に女王蜂を隔離し続けると、大量の貯蜜が溜まります。貯蜜が産卵圏を圧迫(女王蜂の産卵する場所が減る)してくれるので、そうなったら女王蜂を開放しても大丈夫です。 |
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働き蜂だけ出入りできるタイプの隔王籠もありますが、小さめの女王蜂は通り抜けてしまう事もあるので注意が必要です。 女王蜂を閉じ込められる期間ですが、私は2週間閉じ込めた事あります。さらに長期間閉じ込めた時の女王蜂への影響は解りません。 |
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③隔王板で女王蜂を巣箱に隔離する(2段群化) 隔王板を使えば女王蜂を巣箱部分に隔離できます。 巣箱に設置する巣枠数を調整することで、女王蜂の産卵スペースを調整できます。 2段群化の影響は他にもあります。 働き蜂の数が少なければ、継箱を置いた影響で増群が停滞します。 働き蜂が多ければ、継箱部分は貯蜜場所として使われます。 この方法のデメリットは、2段群になるので内部検査時に面倒な事くらいです。 |
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④巣脾枠を抜く、又は大量に砂糖水を与える 女王蜂が卵を産む場所(巣房)が無ければ、ミツバチは増勢できません。 巣房を減らす方法には、①巣脾枠を撤去する、②大量の砂糖水を与えて巣房を蜂蜜で埋める等があります。 ミツバチは巣脾枠を抜くと、自力で巣を作る(無駄巣)のでそれも切り取って産卵場所を与えないようにして下さい。 砂糖水は中途半端な量を与えると逆効果になります(造巣の促進・働き蜂が増える)。 巣房を蜂蜜で埋める際は、砂糖水を大量に2週間ほど与え続けて下さい。 |
上記の方法は、ある程度養蜂してる方なら誰でも思いつく方法です。 とても有効な方法なので初心者の方は参考してください。
プラスチック給餌器を利用したハチの増群を少し遅くする方法です。 |
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ハチの産卵圏のど真ん中にプラスチック給餌枠を追加します。 このプラスチック給餌器はハチが滑り易く、働き蜂・女王蜂の巣枠間の自由な動きを阻害します。 |
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こんな感じで使用してました。 プラスチック給餌枠で群を分割した感じになります。女王蜂が居る方に働き蜂が多く集まります。 ハチの密度が濃いと「ハチの鎖」で簡単に反対側まで移動するので、ハチ密度が薄い内に設置してください。 個人的な体感になりますが、この方法を使うと蜂の増勢が20%位下がる感じです。 |
どんな方法であれ、ハチの育児を邪魔すると王台が作られやすくなる傾向になりますので分蜂に気を付けて下さい。