女王蜂フェロモン(QMP)剤には、市販品と自作品があります。 市販の女王蜂フェロモン剤は、QMP量が多く数日間ほど女王蜂の代わりになる事ができます。 自作品はQMP量は少ないですが色々な使い道があります。
市販の女王蜂フェロモンは使うまで冷凍保存します。
女王蜂フェロモン剤の作り方は、不要になった女王蜂を少量のエタノールに漬けるだけです。 未交尾女王蜂はフェロモン量が少ないので、なるべく交尾済み女王蜂を使いましょう。 下記の写真の様に、群から追い出された直後の女王蜂(死骸もOK)も使えます。
エタノールは、薬局やアマゾンなどの通販で入手できます。無水エタノールP 500ml
自作女王蜂フェロモンは、密閉容器に入れておけば常温で1年くらいは保存できます。
自作女王蜂フェロモンの使い方ですが、自分は主に「迷い蜂や分蜂群トラップ」に使用しています。
迷い蜂とは、巣箱を急に撤去した際に生じる「巣箱に戻れなくなりウロウロしている蜂」の事です(下記の写真)。
女王蜂フェロモンは迷い蜂を強く引き付けますので、近くの巣箱に迷い蜂を誘導したい際に便利です。 下記の写真は、トレイに少し塗った自作女王蜂フェロモンに集まっている迷い蜂達です。
女王蜂フェロモンは分蜂群誘引剤としても使うことも出来ます。 分蜂群は迷い蜂と同様に女王蜂フェロモンに引き寄せられるので、分蜂群が入ってほしい空の巣箱内部に女王蜂フェロモンを塗布しておきます。
自分は上記の写真のように余っている空巣箱を養蜂場の草むらに置いてます。 巣門に自作女王蜂フェロモンを振りかけたり、新鮮な女王蜂の死骸が確保できた場合は巣箱内に放り込んでます。 分蜂が盛んな時期は、自分の飼育している蜂なのか他人の蜂なのか分かりませんが、巣箱に住み着くミツバチが多いです。
分蜂群は、女王フェロモン以外にもミツバチが使用していた汚れた巣箱や巣ヒ枠に引き寄せられるので、余っている汚れた巣箱に巣ヒ枠を2~3枚入れて養蜂場の隅にでも置いておけば、分蜂群の捕獲率がより高まります。
下記の動画は、養蜂場の空巣箱に入っていく分蜂群の様子です。女王蜂も撮影できたので貴重な動画だと思います。