2017年6月24日、晴れです。 沖縄県は梅雨明けし暑い日が続いています。
お客様から「砂糖水を沢山給餌して採れたハチミツを鑑定して欲しい」とのご連絡がありました。 送って頂いたハチミツを舐めてみた所、香や植物の味が薄く「パチ物っぽい蜂蜜」だと個人的に判断しました。 しかし、断定はできません。 なぜなら科学的な証拠が無いからです。
そこで、以前から試してみたかった炭素安定同位体比分析法(SCIRA法)にて、頂いたハチミツの真贋鑑定を行う事にしました。
1つのハチミツを調べるのに18000円も掛かる検査です。 この検査では、①砂糖水を大量給餌して作った蜂蜜、 ②液糖を蜂蜜に混ぜた加糖蜂蜜を見分ける事ができます。
他にも何種類かのハチミツ検査がありますが、養蜂家の観点からすれば炭素安定同位体比分析法だけでかなりのパチ物ハチミツを見抜くことができると思います。 なぜなら、砂糖水や液糖は入手が容易且つ低コストでパチ物ハチミツを量産できるからです。 *通常、これらの砂糖はミツバチを増やす為の餌として使います。
最近は検査技術が少し進み、「海外産本物ハチミツを日本産ハチミツに偽装した物」も、ある程度は見抜けるようになっているようです。 *産地偽装蜂蜜は、炭素安定同位体比分析法では見抜けません。
産地偽装蜂蜜の作り方: 安い海外本物ハチミツを群に大量給餌したり、日本産蜂蜜にブレンドしたり、そのまま日本産蜂蜜として売る等です。 偽ハチミツの作り方はコチラのページを参照して下さい。
検査は一般財団法人日本食品分析センター様にお願い致しました。 左のリンクページに検査内容が詳しく書かれています。
検査の精度も知りたいので、4つのハチミツを用意しました。
A:加糖された蜂蜜です。 |
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日本食品分析センターに電話し蜂蜜サンプルの送り先を聞き、分析依頼書(ワードファイルです)と一緒に発送しました。
4サンプル検査で8万位するそうです。 とても高いです・・・ |
検査結果は10日後位に出るそうです。 スーパーで買った超高級国産ハチミツ(2種類)は、味が本物蜂蜜に酷似していたので砂糖は混じってないと思います。