砂糖水は、砂糖と水を混ぜるだけで作れるシンプルな餌です。砂糖水をミツバチに与えると群が活性化し、造巣・女王蜂の産卵などが促進されます。
ミツバチに与える砂糖水は、糖濃度が40~60%の範囲なら問題無いです。 常温で作れる砂糖水の糖濃度は60%位が限界です(砂糖2kgに対して水1L)。
砂糖には色々な種類がありますが、グラニュー糖はサラサラしており容器内に入れやすいのでおススメです。上白糖を使う場合は、漏斗を使用し水と一緒に容器内に入れると良いでしょう。
用意する物: 2Lの空ペットボトル ・ 漏斗 ・ 砂糖1kgを用意してください。 |
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ペットボトルに砂糖1kを全て入れます。 上白糖のように湿り気があるものは、水道水と一緒にペットボトルに流し込んで下さい。 |
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ペットボトルの7~8割(赤線のあたり)まで水道水を入れます。水を入れ過ぎると、砂糖と水を混ぜるスペースが無くなるので注意して下さい。
お湯を使うと砂糖が良く溶けますが、ペットボトルは熱に弱いので50度以下のお湯を使って下さい。 |
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ペットボトルにフタをして、激しくシェイクして完成です。これで糖濃度40~50%の砂糖水になります。 |
作った砂糖水は出来るだけ早く使い切りましょう。 砂糖水を放置していると、黒カビが生えたり発酵したりします。
給水ノズルが付いた大容量ポリ容器で砂糖水を大量に作れば、持ち運びも便利且つ効率よく複数のミツバチ群に給仕する事ができます。 ただ、作業効率が良いからと自分の体力を超えた容量の砂糖水を作るのは控えましょう。 砂糖水を入れた容器が重すぎると、人力で運んでいる時や給仕時に腰を傷めるので小分けにして作ってください。
用意する物: 大容量のポリ容器 ・ 漏斗 ・砂糖を沢山用意します。 20Lの砂糖水を持ちながら山道を歩いた時にキツかったので、自分は10L容器を使っています。 |
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ここでは10L容器での作り方を説明します。
10Lポリ容器に、砂糖4kgと50℃位のお湯を容器の7割位まで入れます(糖濃度40~50%)。 |
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ポリ容器のキャップを閉め、手で容器を揺らし内部の砂糖を攪拌し溶かせば完成です。
ポリ容器が倒れない限り、給水ノズル部分から砂糖水が漏れる事はありませんが、悪路等で搬送時にポリ容器が倒れる可能性があるなら給水ノズルを外し蓋をして下さい。 ミツバチに給餌する際は、ポリ容器のキャップを少し緩めてから給餌して下さい。 キャップを緩めないと、給水ノズルからの砂糖水排出が不安定になります。 |
蜜蜂へのビタミン補給として、砂糖水にビタミン剤や代用花粉を少し加えて与える方法があります。
おススメはビタミンB類です。薬局等で売っている人間用の物で大丈夫です。ビタミンは、ミツバチが大量に必要とする栄養素ではないので、少しだけ砂糖水に加えると良いでしょう。 | |
代用花粉として使用するビール酵母・クロレラ・スピルリナ等も多様なビタミン・ミネラルを含んでいますので同様におススメです。 | |
砂糖水に代用花粉を入れ過ぎると、ミツバチの嗜好性が下がりますので少しだけ加えてください。
あくまでビタミンやミネラルの補給が目的なので、沢山入れる必要はありません。 |
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代用花粉を砂糖水に入れると1日程で発酵が始まる事があります。 そのため、代用花粉入り砂糖水はその日のうちにミツバチに給餌して下さい。 |
越冬中のミツバチに砂糖水を与えてはいけません。 砂糖水を吸った働き蜂がノゼマ病(下痢の症状)に掛かりやすくなり越冬失敗の確率が大幅に高まります。 寒い時期は、砂糖水ではなく糖濃度が高い液糖か砂糖固体(推奨)を与えて下さい。