2018年11月8日、沖縄県は晴天です。 今週は天気の良い日が続いています。
オス蜂が増え交尾済み女王蜂を作りやすい季節になりましたので、多王化実験を再開しました。
2週間前に交尾を行った若い女王蜂を2匹用意しました。 | |
今回の実験では、牙ではなく毒針を切りました。
女王蜂は炭酸ガスで気絶させた直後の10秒くらいは毒針を出しているので、毒針のカットは牙のカットと比べると楽でした。 |
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ネイルニッパーの先端に黒い小さな点が見えますが、これがカットした毒針になります。 | |
小さ過ぎて本当に毒針なのか自信が無かったので、カットした物体を顕微鏡で見てみました。 どうやら毒針のようです。 | |
2匹の女王蜂の毒針をカットした後、2匹を同じ王籠に入れました。
2匹の女王蜂は出会った直後から取っ組み合いの殺し合いを始めました。 |
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相手を刺し殺そうとしていますが、毒針が無いので相手を刺す事が出来ていません。刺し攻撃以外にも、牙で相手の触覚や手足に噛みついていました。
毒針が無くなり戦闘力大幅ダウンしたにも関わらず死闘をするとは「こいつらアホなのかな?」と思いました。 今回の実験で、女王蜂は牙を切ろうが毒針を切ろうが、タイマン状態にすると殺し合いをする事が分かりました。 |
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毒針が無いお掛けで女王蜂はどちらも死にませんでした。
文献によると女王蜂は自分の戦闘力を知っており無意味な戦いはしないはずですが、若い女王蜂にはその理論は適応されないのかもしれません。 |
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とりあえず2匹の毒針無し女王蜂を無王群へ放り込みました。 | |
この女王蜂は、元々この群の女王蜂だったのですぐに群に馴染みました。 | |
この黒い女王蜂は他群から来たものです。慣らし無しでも群へ馴染んでいるように見えましたが・・・ | |
すぐに一部の働き蜂が興奮して黒い女王蜂を襲いだしたので、慌てて王籠に女王蜂を隔離しました。
基本的な事ですが、他群の女王蜂は導入群への慣らしが2~4日は必要です。基本を守らないとこのような事が起きてしまいます。 |
このまま2週間ほど毒針無し女王蜂の産卵状態を観察したいと思います。 黒い女王蜂は、急遽女王蜂が必要な群が発生した為そちらに移しました。今回の実験では女王蜂が1匹も死ななかったので良かったです(今までは実験のたびに女王蜂が1匹は死んでいた)。
毒針無し女王に問題無いようなら、次は「毒針切女王蜂+若い蜂群」を使って多王化実験を行う予定です。