2017年9月22日、沖縄県は晴れ~大雨です。 まだまだ30℃越えの暑い日が続いています。
女王蜂のチルド輸送について今までの実験結果を基に色々考えていますが、段ボール巣箱に貯蜜枠1枚+巣礎枠1枚+働き蜂1000匹位を入れての輸送にしようかと思っています。これならチルドでも女王蜂が無事に届く確率が大幅に高まります。
女王蜂が無事に到着しないとお客様にも迷惑が掛かりますし、何より養蜂家の精神的・金銭的なダメージがとても高いのです。100回送ったら95回は問題無く届くレベルの輸送方法でなければ、実践では使えないと思っています。
段ボール巣箱は型が完成し、もう少しで注文できるようになります。 段ボール巣箱が届いてから女王蜂のチルド輸送を再開します。
話は変わりますが、今年の秋はチルド輸送で蜂群を出荷しています。チルドなので蒸殺は起きませんし、輸送中に死ぬ蜂も少なく安定した出荷が出来ています。 今後は、全てチルドでの出荷になるかもしれません。
今回の記事は、蜂群のチルド出荷について現在行っている工夫について記載します。
まだ段ボール巣箱が無いので木箱で出荷しています。
私は、養蜂業で何が一番難しいか聞かれたら「ゆうパックでの出荷」と答えます。 ミツバチが無事に届かないと、①お金を頂けない ②蜂や巣箱のロス ③再送による蜂群の減少 など養蜂家にとって良いことが一つもありません。 ミツバチは輸送中、養蜂家の手が届かない所にいますから、出荷前に養蜂家が出来る事は全てやっておく必要があります。 |
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ミツバチは光に反応し換気口に集まってきます。 換気口に蜂が集まり過ぎると巣箱の換気性が著しく低下します。
ミツバチは朝~昼は動きが活発で少しの光でも換気口に集結する傾向があるので、大人しくなる夕方~夜間に出荷するようにしています。 |
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換気口を大きくすれば、蜂が沢山集まってきても通気性を保つことができます。 ただ、木製巣箱場合は加工が面倒なので換気口を遮光しミツバチが集まって来ないようにしています。
この様に段ボールで換気口を覆うと、蜂が集まって来ず換気口の換気性を保つことが出来ます。 赤矢印の所は1cmほど隙間があり、ここから巣箱内部の温かい空気が排出されます。 |
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蜂は光以外にも衝撃に敏感です。 蜂を入れた巣箱を強く蹴り、どの位発熱するか試しましたが2000匹程でも巣箱内部で蜂達が大騒ぎすると、熱い空気が換気口から排出されます。
蜂が大騒ぎしてる時に換気口の通気性が悪いと蒸殺が起こってしまうでしょう。 輸送時の衝撃を少しでも減らす為、巣箱の底にプチプチを敷いています。 |
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ダイソーで100円で売っている不繊維の袋です。微妙に通気性が悪いところがチルド輸送に適しています。 | |
こんな感じで梱包しチルド出荷しています。
チルド輸送の良い所は、①寒いので蒸殺が起きない ②輸送中は保冷ボックスに入っているので光が巣箱に当たらずミツバチが騒がない等です。 |
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2群までくっ付けて出荷できますが、重いので郵便局まで持っていくのが面倒です。 |
チルド輸送は本当にお勧めの出荷方法です(貯蜜枠必須)。 ミツバチの出荷で問題が起きて困ってるという養蜂家さんはぜひ利用しましょう。 ゆうパック120サイズでチルドにすると送料とは別に660円掛かりますが、ミツバチが無事に届く確率が高まるなら660円は安いと思います。