2017年5月06日、雨です。 ゴールデンウィークは渋滞が嫌なので近場を子供とウロウロしております。
何か面白い養蜂本は無いかとアマゾンkindleで探した所、「Essential Oil Recipe for Honey Bee Health (English Edition)」という数ページしかない300円ほどの本を見つけました。
この本には、レモングラスとスペアミントオイルを使ったミツバチ活性剤の作り方が詳しく書かれていました。まず、本の概要を説明します(詳細を知りたい方は本を購入して下さい)。
レモングラスの匂いはミツバチが好み、レモングラスオイルを餌に混ぜるとより食べるようになる。
スペアミントオイルはミツバチに有益に働く、しかしスペアミントの匂いはミツバチがあまり好きではない。
レモングラス(ミツバチ嗜好性は高い)とスペアミント(ミツバチ嗜好性は低い)を調合した濃縮液を作り、給餌する砂糖水に1%ほど加えミツバチへ与える。
ミツバチ活性剤の期待できる効果は、ミツバチの食欲増進と健康増進(ダニの駆除?)。
そういえば、MANN-LAKEの代用花粉からも良い臭いがしました。十中八九、レモングラスが配合されていると思いました。 |
ミツバチ活性剤作りに必要な原材料をアマゾンに注文しました(レモングラスオイル・スペアミントオイル・ポリソルベート80など)。 材料が届いたら調合に取り掛かります。
養蜂とエッセンシャルオイルの関係を軽く調べたところ、興味深い文献を見つけました。 下記は「Essential Oils in Beekeeping:養蜂で使うエッセンシャルオイル」の要約です。
①レモングラスの匂いは、働き蜂が出す誘引フェロモンに似ている。 ミツバチの食欲を増進させたり、スプレーすればミツバチを落ち着かせたり、新女王蜂導入の際に使えるとの事。 ただ、レモングラスの匂いは盗蜜の原因にもなるので注意が必要。
②チモールは、ダニ駆除剤として使える。チモールはダニを混乱させて巣箱の底に落とす。落ちたダニは混乱しているので巣脾枠まで到着できなくなる。 また、チモールは抗菌作用がありチョーク病を防ぐ効果があるようだ。
③ユーカリプトールは、ダニ駆除に使われる。
④メントールは、アカリンダニ駆除に使われる。
⑤ウィンターグリーンは、アカリンダニ駆除に使われる。
⑥スペアミントは、群の健康を改善し、且つヘギイタダニにも効果がある。
⑦ペパーミントは、ミツバチが出すフェロモン(群の匂い等)を打ち消す。群の合同の際に使えそう。
⑧ティーツリーは、ダニ駆除に効果がある。ウィンターグリーンと同じ効果が期待できる。
色々なエッセンシャルオイルを組み合わせれば、オリジナルのミツバチ活性剤を作れそうですね。
後日、エッセンシャルオイルとミツバチに関する文献を色々調べてみましたが、ハーブ類のオイルが寄生ダニに効くというものが殆どでした。 *ダニの増殖を抑えるという表現の方が正しいかもです。
Laboratory evaluation of some plant essences to control Varroa destructor (Acari: Varroidae)
概要:エッセンシャルオイルのダニに対する効果を観た実験です。
Essential oils and the beekeeping industry's survival
概要:ミツバチ活性剤(エッセンシャルオイル調合剤)の効果についてのレポートです。