2017年4月02日、晴れです。 誰でも簡単に移虫による女王蜂生産ができるように写真を沢山使って解説してみました。
移虫法は初心者には難しく思われがちですが、ポイントを押さえれば簡単です。 ここで覚えたノウハウで養蜂友達に差を付けましょう。
女王蜂を2~4匹作るだけなら、3枚群もあれば十分です。
まず、プラスチック王椀を掃除させる序に代用花粉と砂糖水を沢山与えます。 使用する無王群は、直前まで有王群の物が望ましいです(若い蜂が多い為)。 使用する群が女王蜂の質に直結するので、働き蜂と蛹が多い群を使ってください。 |
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女王蜂を抜いた群を3~4日放置します。
ポイント: |
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数日後に群を内部検査して下さい。 そうしたらこのような変成王台が見つかるはずです。
プラスチック王椀は取り出し、移虫の用意をします。 この時点で必要な物: |
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変成王台の中にはロイアルゼリーがあります。 後で使うのでカッターで切り取っておきましょう(1個で十分)。
残りの不要な変成王台は全て潰します。 |
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変成王台からロイアルゼリーを移虫針ですくい、プラスチック王椀の底に塗ります。 | |
移虫に使う幼虫は、どの群の物でも構いません。 卵や小さな幼虫が沢山居る巣脾枠を1枚用意して下さい。
働き蜂は邪魔なので振るい落としてください。 |
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小さな幼虫を見つけたら、巣房をカッターで切り取り幼虫をすくいやすくします。
移虫に使える幼虫は、写真の様に白い液(ロイアルゼリー)の中に居るので直ぐに分ります。 |
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幼虫を移虫針で背中部分からすくいとります。 移虫針にロイアルゼリーを付けると幼虫がくっ付きやすくなるのでお勧めです。 | |
移虫針を入れる部分の図です。幼虫の背中の下を狙うと移虫針の先端に幼虫がくっ付きます。 | |
こんな感じでプラスチック王椀に移虫します。 ロイアルゼリーがあれば移虫の難易度が極端に下がるので、王椀や移動虫針にはたっぷりとロイアルゼリーを付けましょう。 | |
移虫が済んだらプラスチック王椀を無王群へ置きます。 写真では巣枠に取り付けていますが、そのまま置いても問題ありません。 | |
移虫が済んだプラスチック王椀は、働き蜂が多い所に置けば大丈夫です。
王椀に幼虫が居ると働き蜂が寄ってくるので、王椀の置き場所に神経質になる必要はありません。 写真では、赤丸の巣枠にプラスチック王椀が4個セットされています。 |
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移虫した王椀を置いたら、再度、代用花粉と砂糖水を沢山与えます。 | |
巣箱の蓋を閉めて、8~9日程待ちます。 | |
これは移虫した王椀を与えて3日後の様子です。 移虫が成功していると、写真の様に王台が作られます。 | |
これは移虫した王椀を与えて9日後の様子です。
王台は初めと比べ大きくなり、表面はデコボコになります。 |
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そろそろ女王蜂が羽化するので、作った各王台を無王群へ配ります。
王台ガードを使う場合は、写真の様にして下さい。 |
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王台を乗せた王台ガードを巣脾下部に突刺します。 オス蜂蛹なら死んでも群に影響が無いので、王台ガードを設置する場所はオス蜂巣房付近がお勧めです。
王台ガードの突刺しが甘いと抜け落ちる事があります。 必ず巣脾の奥まで刺してください。 |
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王台ガードが無くても、王台はそのまま無王群へ配れます。 | |
王台を巣脾上へ設置する道具が無い場合、王台は写真の様に巣枠の間に挟んで無王群へ与えます。
ミツバチは自群の王台を優先する傾向があるので、作った王台を与える前に無王群を内部検査し変成王台が無いか確認して下さい。 無王群に変成王台が有った場合: |
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3~4日後、無王群へ与えた王台の様子を観て下さい。 写真の様に王台の先端の蓋が綺麗に外れていたら、新女王蜂が無事に羽化しています。
王台の先端さえ確認すれば、新女王蜂が居るかどうかの内部検査はする必要がありません。 |
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羽化した女王蜂は、羽化後7日目位で交尾へ出かけ、10日目位には産卵している事が多いです。 天候が悪いと交尾に行けず、羽化後10日経っても産卵していない事もあります。 |
時々、不良女王蜂が羽化し群に長期間居座る事があります。 羽化後14日(2週間)経っても産卵しない・または産卵が異常に少ない場合は、思い切って女王蜂を更新した方が良いでしょう。
不良女王蜂を放置すると、①新しい女王蜂を導入できない。 ②産卵が異常に少ないので働き蜂が増えない。③最終的には群が超弱体化する。 などの群にとって悪い事が起こります。