2015年3月30日 晴れです。飛行機輸送のデータが取れたので蒸殺対策をまとめます。
結論から言えば、「最高気温が20度を超えてきたら、空輸中以外は蒸殺の可能性が常にある」です。 3枚有王群を出荷した場合、輸送中に28度前後が長く続くと軽度の蒸殺が始まり、輸送中に30度前後が長く続くと中程度の蒸殺が起きました。
群の規模も蒸殺に大きく影響します。 輸送するミツバチが多ければ多いほど蒸殺のリスクが高くなります。上記の蒸殺対策の結論は、あくまで3枚群(ミツバチ6000匹)についてです。
次は、ミツバチ輸送中のリスクについて説明します。
配達人: 巣箱を倒してしまたり、横置きにしたり等・・・人為的ミスによるミツバチの蒸殺が脅威です。
車: 輸送中の車内温度は、最高気温に+3~6度と考えれば良いです。 荷物の載せ変え等の影響か解りませんが、短時間に温度が大きく上下する事があります。(日差しが強くなる夏には、車内温度が50度まで上がるというデータがあります。)
船: 船(ゆうパック)の船内温度は、最高気温に+3~10度と考えれば良いです。車と比べて温度の変化はゆっくりです。 その結果、暑い時は長時間暑さ続きミツバチが蒸殺しやすくなります。
飛行機: 飛行機の貨物室は19~20度にキープされていて蒸殺の心配はありません。
ゆうパックでミツバチを出荷する時は、巣箱の換気性能を上げ、最高気温が20度以下の季節に、船を使わない経路で、一日で到着する場所に出荷するのが一番安全と言えます。 季節の変わり目など寒暖の差が激しい期間は特に注意が必要です。
色々ツッコミ所が多い内容ですが・・・以上で蒸殺対策を終わりにしたいと思います。
上は現在の出荷用巣箱の様子です。巣箱の両サイドにも3~4個穴を空けてます。
輸送時の細かい振動を軽減する為に、巣箱の下に気泡緩衝材を2重にして設置しています。ダンボール巣箱と違い木製巣箱は硬いので、振動がそのまま内部の巣枠に届きミツバチが騒ぎやすいのかな~?と考えての設置です。
上記は、巣箱輸送時の車・船・飛行機内の温度変化グラフです。飛行機以外は温度が大きくバラついているのが確認できます。 外の最低気温は10度以下で最高気温は20度前後です。