2015年3月24日 晴れです。今回は、「砂糖とミツバチの管理」について考察します。
ミツバチの主食は砂糖類です。 この主食である砂糖類をどのような形で与えるかで、ミツバチの管理が変わってきます。
今年で養蜂を始めて4年目になりますが、1年目は主に砂糖水で飼育していました。 2年目から自作液糖に切り替えましたが、液糖を毎回大量生産するのに嫌気がさして3年目から徐々に砂糖固体を使い始め、4年目の現在は主に砂糖固体をミツバチに与えています。
理由は色々楽だからです。 人生~ 楽ありゃ~ 苦もあるさ~
スーパー等で入手しやすい一般的な砂糖類は、グラニュー糖や上白糖になります。
他には、大手養蜂園で売っている液糖(異性化液糖)があります。(自作可能) 経験則ですが、砂糖によるミツバチの増勢力を比べた場合、液糖 >= 砂糖水 > 砂糖固体となります。 |
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まずは砂糖水から説明します。
砂糖水は、初心者から上級者まで使える養蜂の基本的な餌です。 砂糖に水を加えるだけでお手軽に作れますが、砂糖の体積が約2倍になってしまい大群を管理していると持ち運びや給餌が大変になります。 与えた砂糖水を蜂蜜に濃縮する作業もミツバチに負担となります。 |
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次は液糖です。
液糖は糖濃度が80%と高いので、砂糖水と比べて嵩張らず持ち運びが楽になります。 性質が蜂蜜と同じなので、ミツバチへの負担が少なく色々な場面で使用できます。 欠点は、自作で大量生産するのがとても面倒な事です。 もし、業者から安く液糖を購入できるなら主な餌にすべきです。 |
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基本的に、砂糖水や液糖は給餌枠に入れてミツバチに与えます。
この給餌枠に巣箱内部のスペースが1巣枠分取られるのが、個人的に嫌です。(巣枠6枚用の巣箱で飼育してる為) |
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最後に、砂糖固体の説明です。
作るのが一番簡単です。 嵩張らず固体なので持ち運びも便利です。 欠点は、ミツバチの増勢が砂糖水・液糖と比べて20~30%位落ちると感じます。 養蜂場に持っていく荷物を軽くしたい方やミツバチを穏やかに増やしたい方にお勧めです。 |
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砂糖固体なら給餌枠は必要ありません。 ミツバチの嗜好性が低いので、給餌中にミツバチが大量に集まってくる事もありません。(極端な餌不足の時は例外) |
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袋ごと与えてもOKですが、ミツバチが袋に入れるように大きめに袋を切りましょう。 | |
砂糖固体は巣箱に入れる時も楽です。ハイブツールで直接取り、巣箱の中に投入できます。
このように砂糖固体は給餌する時に色々な与え方が出来ます。 |
ミツバチは自分で外から花蜜や花粉を集められるので、他の生物飼育より餌の種類や給餌はシンプルです。 しかしながら、ミツバチの主食である砂糖類の給餌はミツバチの管理に大きく影響します。 ミツバチを早く増やしたいなら砂糖水や液糖を使い、持ち運び・給餌汎用性・比較的ゆっくり増やしたいなら砂糖固体を使う等・・・自分の管理スタイルにより、砂糖水・液糖・砂糖固体を使い分けると良いでしょう。
最後に重要なアドバイスがあります。 もし、養蜂の師匠が居るなら・・・私の様に「作業が楽だから~」とは言わないほうがいいでしょう。 養蜂家は厳格な方が多いのでハイブツールで殴られたり破門される可能性があります。