2014年11月29日 沖縄は雨です。
今日は出荷用巣箱について、木製とダンボール製のどちらが優れているか独断と偏見で決めようと思います。現在、県内の方には木製巣箱で出荷する事が多いです。(離島は除く。) 県外の方にはダンボール巣箱で出荷しています。
結論から述べますと、ダンボール製より木製の方が頑丈で水にも強く優れています。唯一の欠点は、材木の切り出しや巣箱の組立時間にダンボール製より手間が掛ります。
出荷する養蜂家の視点から見れば、ダンボール巣箱は非常にお手軽です。 しかし、農家さんの視点から見ればダンボール巣箱は水に弱く使用条件が多少制限されます。
今回、一部の農家さんからダンボール巣箱では厳しいとの声が有り・・・今後は、どんな使用条件にも対応できる木製木箱に徐々に切り替えていく予定です。
そんな訳で、独自の出荷用の木製木箱の開発に取り組む事にしました。 本当は外注したいのですが、県内巣箱製造業者とのコネクションが全く無く・・・本土から買うと送料が高過ぎて巣箱代が2500円以上してしまうので厳しいです。 (心優しい県内養蜂家の方・・・外注先教えて・・・できれば一個1200円以下で販売している所・・・)
現在使っている「れんげどう様」のダンボール巣箱です。
表面を撥水性物質でコーティングされたダンボールで作られており、湿度には脅威的に強いです。 ただ、ダンボールの切れ目の隙間から水が侵入するとフニャフニャになるので水に濡れる環境での使用は厳しいです。 水に濡れ無い環境で使うのであれば、最強のコストパフォーマンスなのでお勧めです。 |
|
ダンボール巣箱は、本体+網+送料で一個当たり1300円程で購入しました。(円安の影響で値上がりの可能性あり。)
今回、開発する木製巣箱も同程度の価格を目指します。 |
|
まず、AutoCADで図面を作って・・・ | |
面倒なので自分の頭の中で考えて、エクセルでテキトウに作りました。 何でも出来るエクセル最強です。
とりあえず組み立てて、エラーがあったら直す方向で作業を進めました。 テキトウな設計図(エクセルファイル)はこちらです。 |
|
近くのDIYセンターに行き、材料を切り出してきました。とりあえずプロトタイプなんで、現時点ではコスト的な事は無視しています。
材質は、杉板15mm・杉板7mm・ベニア5mmです。巣箱の重要な骨格は杉板15mmでガッチリ組み、残りは安い板で済まそうと考えてます。 |
|
私が大好きなスリムネジです。これで巣箱を固定します。 | |
結構、簡単に形になりました。 | |
すんなり終わるかなっと思っていたら、寸法ミスがありました。 カットやり直しです。 | |
直しは一ヶ所だけで、以外に早く終わりました。
組立は大きな巣箱と比べて、とても簡単でした。一個6~7分程で組めました。 |
|
現在、養蜂場で使用中の6枚用巣箱と比べると、その小ささが解ります。
巣枠は4枚まで入る設計にし、巣箱の幅・高さを巣枠が入るギリギリまで小さくしました。 |
|
赤点が出荷時に巣枠を固定する部分です。
横揺れ対策に、一番隅の巣枠の横にネジを打ち込む事を検討しています。(赤棒の所) バッテリー式インパクトドライバーを使うと、ダンボール巣箱より巣枠固定が早いです。 |
|
巣門は巣箱の下の方に1つです。反対側に換気口が1つ、フタに換気口を3個開けました。
出荷する時の気温を考慮して、換気口の数は増減させます。 追加: 巣箱上部の換気口は5個くらい開けると良い感じです。 |
|
換気口にはプラスチックの網をガムテープで貼り付けます。 フタの換気口から餌を与える事も出来ます。 | |
輸送用の網は、ダイソーで100円で売っている防虫シート(2m×1m)を利用しました。両サイドをタイラップで閉めます。 |
コストを簡単に計算した所・・・沢山作れば1つ1100円位で作れます。 この試作巣箱は、ゆうパックで確実に100サイズ扱いになるので、ダンボール巣箱(120サイズ扱いされる事が多い)より送料が安くなる利点もあります。 試しに少しづつこの試作巣箱で出荷して、問題無ければ徐々に切り替えていきます。
補足: 巣箱の空輸条件は・・・ ①新品の巣箱である事。 ②巣箱の底は平面である事。 ③蜂が漏れない対策をしている事。 これらの事が守られてないと、空輸を断られて船便になってしまいます。 船便だと、沖縄から本土に届く日数が4~7日になってしまいます。(ミツバチが輸送中に弱ります。)