2017年9月5日、沖縄県は晴れです。 沖縄県はお盆中なので休みの会社が多いです。
前回、チルド輸送後に死んでいたと思われた女王蜂と多くの働き蜂が復活し、無事に群に導入できたと連絡を受けました。
結果的に女王蜂は無事に届いたのですが・・・なぜ復活できたか等の疑問が残りましたのでミツバチと低温について調べてみました。
①働き蜂は低温への耐性が女王蜂やオス蜂と比べ高い。
②殆どのミツバチは冷蔵により昏睡状態になると50時間位で死ぬ(すぐには死なない)。
③昏睡状態中、5℃だと長く生存できる。 0℃や10℃だと早く死ぬ。
④ミツバチは冷凍(氷点下2~6℃)で死ぬ。
⑤冬の蜂は、夏の蜂と比べ寒さへの耐性が高まっている。
参考文献:CHILL-COMA AND COLD DEATH TEMPERATURES OF APIS MELLIFERA.
上記の文献により、ミツバチが復活した理由が分かりました。 ミツバチは冷蔵(3度前後)により動けなくなっても直ぐには死なないようです。
①蜂球の中央温度は20℃前後(最小12℃~最大33℃)。
②蜂球が崩壊する閾値温度は、中央温度が15℃・表面温度が5℃。
③ミツバチの保温力は、数が増すほど大幅に増加する。
④発熱量は、働き蜂・オス蜂・女王蜂の順で高い。
⑤成熟した成体は、若い成体と比べると多く発熱できる。
・成熟した働き蜂=21mW/匹、若い働き蜂=14mW/匹
・交尾済み女王蜂=5mW/匹、未交尾女王蜂=6mW/匹
・成熟したオス蜂=9mW/匹、若いオス蜂=3mW/匹
例えば成熟した働き蜂1万匹の発熱量(W)は、21mW/匹×10000匹=約210Wになります。 200Wは小型ヒーター並みの発熱量になります。
働き蜂のみならず、女王蜂やオス蜂も少しは発熱できるようです。意外な事に成熟したオス蜂の発熱力は働き蜂の半分程あります。そのため、気温が低い時期にはオス蜂も巣箱の加温に少しは役に立っているのかもしれません。
参考文献:Thermal investigations of a honey bee colony: thermoregulation of the hive during summer and winter and heat production of members of different bee castes.
*英語力が未熟な為、文献の誤訳・計算間違いがあるかもしれません。 間違ってたらすません。