2016年7月19日、沖縄は晴れです。ミツバチに餌場を認識させる方法の最終試験行いました。

ミツバチに餌場を認識させる方法④(まとめ)
まず、アニス香=砂糖水と事前に2日間学習させた群で実験しました。

巣箱台の上に、砂糖水とアニス香を一緒に置きました。

30分後の様子です。 設置してから5分くらいでミツバチは餌場を認識しました。

事前に香を学習させておくと、ミツバチはかなり早く餌場を見つけられる事が解りました。

次は、第三養蜂場での実験です。

ここの群は、まだアニス香=砂糖水と学習させていません。実験場所は群から2.5m程離しました。

このような感じで餌場を作りました。アニス香のミツバチ誘引効果を観察するために、餌場にアニスエタノール浸し液を大量に投与しました。

周囲はアニスの香が凄く、餌場から10m離れてもアニスの香がしました。

50分後に餌場を観察しましたが、一匹のミツバチも確認できませんでした。

ミツバチが香を学習してない状況では、ミツバチ誘引性のあるアニス香であっても短時間でミツバチを誘引することはできないようです。

もし、沖縄にアニスの花(蜜源植物?)が咲いていたら、アニス香=花蜜と認識しているので直ぐに来ると思います。

巣門前にアニス香付き砂糖水を少量置き、吸わせて餌と学習させてみました。
60分後の様子です。餌場でミツバチを確認できました。アニスの香=餌と認識したようです。

この事から、ミツバチが香と餌を関連つけるのはとても早い事が解りました。

想定していた実験結果が得られて良かったです。ミツバチの香学習を応用すれば、給餌したい群だけに特定の香を学習させ選択的に遠隔給餌する事が可能だと思います。しかし、砂糖水容器に餌場フェロモンを付けられると他群の斥候蜂が餌場を発見する率が高まるので長期的に選択給餌する事は難しいかもです。

また、その他の応用として水道水を確保できる養蜂場であれば、大きな共同餌場を作れるので作業効率が飛躍的に上がりそうです(個別給餌作業を省略できる)。これの問題も、近くの養蜂場のミツバチが餌場フェロモンに引き寄せられる事です。近くに他の養蜂家が居なければ、良い方法になると考えています。

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