2015年3月1日 曇り雨です。
出荷したミツバチに蒸殺が起こってしまいました。(全滅ではなく1/3程が死亡) 出荷先は、去年5群が完全に蒸殺したお客様の所です。去年の経験から、一度に全てを送らず2~3群づつ小分けして送っていたので、大損は避けれました。(損失=送料+返品送料+箱詰め作業費等)
一回目の出荷では全く問題ありませんでしたが、2回目(今回)で蒸殺が起こってしまいました。 色々な所に出荷していますが、群の蒸殺は今の所この出荷先にしか起こった事がありません。
ここは唯一の船便での輸送なので、それが問題なのだろうと考えています。(空輸・陸路で蒸殺が起こった事が無い為) 巣箱を穴だらけにして、更に換気性を向上させるか・・・それでも頻繁に蒸殺が起こる場合は、船便輸送になる出荷先の注文は請けない事を検討しています。
輸送中の蒸殺は養蜂家にとって死活問題です。しかし、あまり科学的なデータはありません。(私が見つけられてないだけかも?) 今回、小型の温度ロガーを購入してこの蒸殺問題に徹底して立ち向かう事にしました。
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お客様から送っていただいた蒸殺が起こった群の写真です。
群の三分の1のミツバチが死亡していたとの事です。(3枚有王群) 一回目の出荷では、試験的に4枚群も送りましたが問題はありませんでした。 |
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今回は2群出荷していました。これは残りの1群の写真です。
巣箱の底にミツバチの死骸が100匹?程落ちています。蒸殺で大量死の直前だったように感じます。 お客様が言うには、一回目出荷の群ではこのような死骸は見られなかったとの事です。 |
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返品されてきた少し蒸殺した群です。
この群の不運は続きます。 私のアパートに届いた時は、巣箱が真横になって持ち運ばれてきました。 天地無用指定をしているんですが・・・このような輸送中の人為的ミスで蒸殺している可能性も否定できません。(笑) 郵便局の方は「すみませ~ん 次から気をつけます。」と言っていましたが・・・内部の巣枠が外れていないか心配です。 |
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届いた時は、巣箱が横になっていた為かミツバチが狂ったように騒いでいました。 これは蒸殺してもおかしくないレベルです。
巣箱上部の換気口は6個空けています。 |
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とりあえず群を30分ほど放置して落ち着かせてから、巣門を開きました。
巣箱から外勤蜂がゾロゾロ出てきます。 |
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ミツバチ解放後、外勤蜂がどこかに飛んで行き減った時を見計らって巣箱を開けました。 |
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巣箱が横になっていましたが、巣枠は大丈夫でした。 外勤蜂数も考慮すれば4000匹位居るように見えます。
今は気温も暖かくなり、浦添はクローバーも咲いているので直に元気な3枚群に回復してくれる事でしょう。 |
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巣箱の底には、少し死骸が落ちていました。蛹の死骸が多いように見えます。
蒸殺した際のダメージが残っているようです。 |
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今日は群をこれ以上触らず巣箱を閉めました。
合計5日間、巣箱が揺れている状態が続いていた群です。 少しの間、浦添で保養させます。 |
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小型の温度ロガー(温度を定期的に記録する機械)を色々探しましたが、コストパフォーマンス的に「
USB温度データロガーMicroLite2」という製品を一つ注文しました。
購入先は㈱佐藤商事様です。 私が仕事で測定機器を買う時は、ここで買う事が多いです。(対応が早い為) |
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分野が違うので全く知りませんでしたが、小型温度ロガーは、輸送業者で多く採用されているようです。
小型ロガーを出荷する巣箱内部に設置して、巣箱内部の温度変化を記録し続けます。 本当は小型温度ロガーが二つ欲しかったのですが、そんなに頻繁に使う物では無いので一つしか注文していません。(輸送中の巣箱外と巣箱内部の2箇所の温度を測りたかった。) まあ・・・巣箱外と巣箱内部の温度には相関関係があるでしょうから・・・巣箱内部だけ測定してれば・・・多分大丈夫かと。 |
今まで全く知ることが出来なかった輸送中の温度を測れるようになるので、測定結果がどうなるか非常に興味をそそります。(他にも湿度や衝撃などを記録できる小型装置もありました。)
*温度ロガーは電池を積んでいるので空輸は難しいです。 主に船便と陸路の温度を測る事ができます。*