2014年6月29日 「初心者でも簡単に1群から王台を10~15個ほど作れ、使用した群の後処理も簡単」の実験結果のまとめです。
結論から先に書きますが、「有王群からでも簡単に王台を作れましたが歩留まりが悪いような気がする」となりました。女王蜂の影響力は、女王蜂を王籠に閉じ込めて行動範囲を制限する事で減らせましたが・・・やはり、ある程度キットのマニュアル通りに工程を進めないと王台を10~15個作るのは難しいかもしれません。
王椀に卵を産ませたら産卵用隔王籠から王椀を取り出し土台枠に取り付けます。女王蜂はそのまま産卵用隔王籠に入れておきます。 王椀を取り付けた土台枠は女王蜂から離れた場所に設置して下さい。工程中は最初から最後まで大量給餌(砂糖水や液糖等)を行って下さい。
まだまだ詰めが甘いと感じますが、この方法は作業工程がシンプル且つ有王群から王台を3~8個位?作れるので小規模養蜂家に向いている方法だと思います。 もちろん養蜂初心者でも簡単に王台を作れます。
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実験に使った7枚群です。女王蜂が入っている産卵用隔王籠の巣枠と王台を設置する巣枠が追加で入っています。
王台を作らせる群の規模は大きい方が良いと思いました。 |
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11個の王椀を設置しましたが、王台が作られて居たのは4つだけでした。
王椀に王台を作った跡が全く無い物は、卵が不活化していた可能性が高いです。 給餌を少なくしたのが悪かったのか・・・若しくは王椀をケチって再利用したのが原因かもしれませんが、正確な理由はわかりません。 |
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異様に長い王台は、卵が複数産みつけられていた王椀だと思います。この様に長い王台は働き蜂産卵の時によく見かけます。 |
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変性王台も作っていました。 |
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変性王台は計8個ありました。 結構な数を作っています。変性王台が作られていた巣枠は、女王蜂から遠い位置にありました。 |
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産卵用隔王籠に12日間閉じ込めていた女王蜂です。卵も産める大きな隔王籠なので女王蜂はとても元気に見えました。 |
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女王蜂を群に戻す時は、隔王籠のフタを開けて群に戻すだけなのでお手軽です。 |
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王台を1つ解体しました。中にはロイヤルゼリーが王椀一杯に詰っていました。 |
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女王蜂を置いていた場所と、変性王台が有った場所の位置関係です。変性王台が作られて居た場所に王椀も設置していました。
単なる偶然かもしれませんが、女王蜂から遠い所で変性王台を作っていました。 |
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結果から考えたんですが・・・別にキットを使わずとも王籠に女王蜂を入れて、群の隅っこに置いておけば変性王台を作るので、それを切り取って利用したほうがコストパフォーマンスが良いような気がしてきました。
他には、大きな隔王籠と小さな隔王籠とで女王蜂への影響は変わるのか?という疑問もあります。(10~14日閉じ込める為) 大きい方が内部で動ける範囲が広いので、女王蜂の健康に良い? |
キットを使い女王蜂量産実験をしていますが・・・浦添養蜂園は優良な群から娘女王蜂を量産して群を増やそうとは考えていません。 一般的な西洋ミツバチ(イタリアン種)は、女王蜂の優劣より飼育環境・飼育方法の影響が大きいと私は信じているので優良群や血統を気にせず率先して雑種化を進めています。
ミツバチの女王蜂は空中で複数の雄と交尾してしまうので、周囲に他の養蜂家が居る場合は血統維持が非常に難しいです。私の養蜂場の周囲にも他の養蜂家がいるので、仮に血統維持したくても出来ないと思います。
**ここに書いた内容は、私の養蜂経験と共に変わる可能性が高いのでご了承ください。**