2014年6月11日 純血のカーニオラン種を増やすのは、現状では不可能と判断しました。
なぜ不可能かと言うと、私の養蜂場の近くにはイタリアン種を飼っている方が多いからです。混血女王蜂(カーニオラン+イタリアン)は作れますが、カーニオランの血統を守る事は出来ません。
何匹か混血女王蜂を作った経験を生かして、最後にカーニオラン種の飼育方法をまとめます。
まず、カーニオラン種(西洋ミツバチ)について簡単な説明をします。
最大の特徴は、女王蜂・働き蜂共に体色が黒い事です。 カーニオラン種には一度も刺された事が無いので、大人しいミツバチだと感じます。 欠点はイタリアン種と比べ分蜂しやすいです。 よく見かける一般的な黄色のミツバチはイタリアン種と言います。 |
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純血のカーニオラン種を飼育したいなら、カーニオラン女王蜂(スロベニア産)を購入し、イタリアン無王群に導入するのが確実です。(女王蜂は俵養蜂園で5~6月に予約出来ます。)
カーニオラン群を売っている養蜂家もいますが、女王蜂がスロベニア産か確認してから購入した方が良いでしょう。 女王蜂が日本産の場合は、雑種化してる可能性がとても高いです。 |
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女王蜂の導入について
カーニオラン女王蜂はイタリアン群に馴染みにくいと感じるので、群に導入する際は注意が必要です。 群に馴染ませる日数は、長めに5日位にした方が良いです。 導入に使う無王群も、性格が穏やかな若い蜂が多い無王群化したての群を使用した方が良いです。(若い蜂群の作り方はこちらを参照して下さい。) イタリアン無王群が王台を作っていたら必ず全て潰してから導入して下さい。 カーニオラン種飼育の一番の難関は・・・女王蜂の導入だと思います。 |
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無事にカーニオラン女王蜂をイタリアン群に導入できれば、月日が経つにつれ黒い働き蜂の割合が増えていきます。(3~4カ月後には全て黒い働き蜂になります。) |
カーニオラン種はイタリアン種と比べると増勢が遅いですが、流蜜期にはイタリアン種と同程度の増勢力があるので、焦らずじっくり飼育して下さい。 | |
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カーニオラン種は分蜂しやすいので、強群化したら内部検査を頻繁に行い分蜂対策をしましょう。
王台を作り続ける場合は、群分割をして分蜂熱を下げるのも良いです。 |
カーニオランの雑種化
カーニオラン種の新女王蜂は、周辺で飼われているイタリアン種のオス蜂と交尾してしまう可能性があり血統維持が難しいです。 雑種化すると黄色い働き蜂が産まれ出します。 |
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カーニオラン女王蜂は黒くて発見しずらいので、新女王蜂を作ったらマーキングをした方が良いです。 |
イタリアン種を飼育できる人なら、カーニオラン種も難なく飼育できます。分蜂しやすい事以外は欠点が無いと言われている黒いミツバチが好きな人は、ぜひカーニオラン種の飼育にチャレンジしてください。